あなたは街でテレビのインタビューを受けたことがありますか?
街頭インタビューされる人の特徴
街の人の声を取材する「街頭インタビュー」を、業界では「街録(がいろく)」と呼びます。報道番組や情報番組でこの「街録」を観ない日はありませんよね。「この人がこんなことをやらかした、この人が所属事務所を辞めた、どう感じますか?」「〇〇についてどう思いますか?」「どうしてこれが流行っているのですか?」「このアプリをどうやって使ってますか?」などなど、社会をにぎわす話題や現象、流行を伝えるとき、この街の人の声は視聴者にそのニュース(ネタ)を身近に感じさせてくれる業界の“キラーアイテム”なんです。
私も17年テレビディレクターをやってきて、渋谷駅の駅前広場で若者に、新橋駅のSL広場でサラリーマンに、有楽町駅前でOLさんに、銀座の中央通りの歩行者天国でマダムに、たくさん街録してきました。このとき私は誰彼かまわずマイクを向けるわけではありません。「この人答えてくれそうだな」「ナイスなコメントをくれそうだな」「カメラ映りが良さそうだな」そういう人たちを無意識に見つけているんです。
あえて分析してみると・・・話しかける人は「いい空気感」を出している人です。表情が朗らかだったり、雰囲気に余裕があったり、見た目が華やかだったり。「人は見た目が100%」というドラマが以前ありましたが、テレビは良くも悪くも「ビジュアル」重視。同僚の男性ディレクターなんて可愛い女の子ばかり狙って街録するものだから、全員読者モデルだったということがありました。それはまぁかなり極端な例ですが。 もしあなたが「街録」されたら、今の自分、見た目や印象、醸し出す空気感がいいんだ~♪という一つのバロメーターにするのも面白いかもしれません。
街頭インタビューはその場で「使う、使わない」が判断されている
こでは街頭インタビューを受けたことのある方に質問です。実際、あなたのインタビューされた部分は放送されましたか?せっかくノリノリで話したのに、カットされてた~なんてことはありませんか?
おそらく・・・そのマイクを向けていたテレビディレクターは、インタビューしている時点で「使う、使わない」の判断を下しています!撮影している時点で、編集のことをグルグルぐるぐる考えていて、使いどころを見極め、これでVTRが成立すると思えば撮影終了、足りないと思えば追加であと何人撮影!という具合に動いているんです。
取材はとてもシビア。人がどんなに熱弁をふるっても、ディレクターは面白くなければ平気でカットします。VTRを最終チェックするプロデューサーはさらにバッサリです。ディレクターが思い入れが強くてどうしても切れないくだりも、客観的にみて要らないと思えば、バシバシ切るんですよ〜。そこが現場で取材するディレクターと、番組の品質を管理するプロデューサーのバトルです。と、話が逸れましたが…これ、あなたのビジネスについて取材されるときも同じことが考えられます。
インタビューを採用されるために意識すること
インタビューの内容はじめ、取材対応うんぬんによっては、実際のOAで使われる部分がばっさりカットされる可能性があるんです。せっかくの出演チャンスが台無しです。インタビューで一番ボツになる可能性が高いものって、何だと思いますか?それは、一文がやたら長いこと。〜で、〜で…ずっと続くと、「もういいや、使わない」と私は思います。逆をいえば、一文を短く言いきってくれると、私たちのいう「編集点」が作りやすいので、採用しようと思うんです。街頭インタビューでも、ビジネス取材インタビューでも、採用されたいのであれば、「一文は短く」を意識することをオススメします。
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吉田アキ
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